研修医の時内視鏡で、食道を貫通していた魚骨があり、上司に
— さとう (@drsatoh) September 4, 2019
「これ、抜いたほうがいいっすかね?」
と聞いたら
「バカ言え、手術の可能性もある」
となりCT→開胸手術
大動脈にも刺さっていて、抜いたらそこからピュッと出血したとの外科の先生
怖い話ですね
結論:魚の骨はあなどってはいけない。白米を食べて自然に取れるのを期待しても、逆に増悪する可能性あり。内視鏡では安易に抜かず、外科で手術してもらうのが良さそうだ。魚の骨が主訴で救外に来た患者にも、いらいらせず処置してあげよう。
文献:魚骨摂取による縦隔膿瘍の内視鏡的超音波ガイド下ドレナージ
http://pubmed.jukkou.com/report.php?id=0293491c96fe56522cfbac782cbba2b2
今回話題になっていたのは、魚骨を無理やり抜いた際の大量出血が怖いという話でしたが、論文上では「魚骨摂取→食道穿孔→縦郭膿瘍」
に至ったケースもあるようです。ドレナージで治癒した模様。