現在自分は消化器の勉強をしていますが、肝門三つ組と門脈三つ組が紛らわしかったので此処にまとめておきます。
肝門三つ組と門脈三つ組
肝門三つ組とは、肝門部で一緒に出入りする門脈・固有肝動脈・肝管の三組のことです。
門脈三つ組と呼ばれるのは、小葉間動脈・小葉間静脈・小葉間胆管です。門脈三つ組は肝小葉間の結合組織であるグリソン鞘の中を通ります。
場所と規模の違い
肝門三つ組が存在する場所:肝門
肝臓入門講座|みんなの肝臓|患者さま・ご家族の皆さま|ミノファーゲン製薬より引用
肝門三つ組は肝門に存在します。肝門とは肝臓の下面にあり、血管・胆管・リンパ管・神経などが通るため、肉眼で確認できるほどの大きさの穴です。
門脈三つ組が存在する場所:グリソン鞘
http://www.agri.tohoku.ac.jp/keitai/scope.htmlより引用
門脈三つ組は、肝小葉それぞれのすき間にあるグリソン鞘に存在します。肝小葉は一つ当たり直径1~2mmの大きさであり、ひとつひとつの肝小葉間にあるグリソン鞘のサイズはもっと小さいです。肉眼で確認するのは難しいでしょう。通常は顕微鏡を用いて観察を行います。
以上より、肝門三つ組と門脈三つ組が存在する場所と規模の違いが理解できたと思います。
全く別物というわけではない
名前も場所もサイズもすべて違う肝門三つ組と門脈三つ組ですが、関わりがないわけではありません。
肝臓のはたらき|身体のしくみとはたらき―楽しく学ぶ解剖生理|看護roo![カンゴルー]より引用
全身からの動脈血は固有肝動脈から、小葉間動脈へ。
消化管からの静脈血は門脈から、小葉間静脈へ。
肝細胞で生成された胆汁は小葉間胆管から、肝管へと流れます。
以上二つの違い・関連性をまとめました。最後に肝門三つ組の覚え方・ゴロを紹介します。
肝門三つ組の覚え方・ゴロ
肝門三つ組とは、門脈・固有肝動脈・肝管の三組のことでしたね?
固有肝動脈 → 顧
門脈 → 問が
肝管 → カンカンで
肝門 → come on
まとめたゴロは、
顧問がカンカンでCome on!
部活の顧問の先生がマジ切れしてこっちにやってくるイメージで覚えます。常識として既に覚えている方もいるかもしれませんが、是非使ってみてください。
※この記事は著作権法第三十二条の要件を確認した上で、研究のため正当な範囲の引用を行っています。ただ、何か問題点がありましたら受け付けますのでご連絡をお願い致します。
参考にさせていただいた教科書