医学部の授業では動物を用いた実験を行うことが少なくありません。用いる機会が特に多いのはマウス(ネズミ)だと思います。
マウスはいくら小さな動物とはいえ、慣れていないと扱うのは非常に難しいです。というわけで今回は自分が実習を通して得た技術を、皆さんに共有したいと思います。
マウスへの心構え
同級生を見ていると多かったのが、マウスを必要以上に怖がっている生徒です。これは男子も女子も共通していました。最初に断っておくと、生徒の実験で用いるマウスは基本的には衛生的で、病気は持っていないので嚙まれても特に問題はありません。
もちろん例外はあります。動物アレルギーを持っている生徒は、厳重に注意するべきです。もし自信がなかったら他の人に代わってもらいましょう。その他の生徒は特にビクつかなくてもいいと思います。
マウスを触る際にオドオドするのはやめましょう。おそらくマウス側も「こいつ弱っちいな」と察して舐めてくるので、勢いよく望むのが吉です。
マウスを移動させる際には?
通常、動物を移動させる際はどこを持ちますか? 犬や猫なら体を抱きかかえますよね。しかし体の小さなマウスには同じことは通用しません。マウスにはマウスなりの持ち方があるのです。
尻尾の先端を持ちましょう
http://honz.jp/articles/-/41866より引用
やや可哀想ですが、マウスを持つ際には写真の様に尻尾の先端を捕みます。例えるなら人間でいうバンジージャンプのような状態です。この時マウスは痛みを感じませんが、非常に嫌がります。
人間側が尻尾を持って余りにもぼーっとしていると、彼らは体を翻して噛みついてきます。実験中の不注意は流血を招くので注意しましょう。
尻尾をつかむ際には前述の通り勢いが大事です。ダラダラやっているといつまで経っても捕まえることはできないし、永遠にマウスがケージの中をグルグルと回る羽目になります。
将来臨床医として働く人にとっては殆ど縁のないマウスですが、研究医の方にとっては身近になるはずですので、しっかりと押さえておきましょう。