多発性骨髄腫について
http://www.kotsuzuishu.jp/series01/01q02.htmlより引用
多発性骨髄腫とは増殖した形質細胞(骨髄腫細胞)や、それが産生する異常免疫グロブリン(M蛋白)が様々な症状を引き起こす病気のことである。主な症状として高Ca血症、貧血、腎機能障害、骨病変がある。
多発性骨髄腫の症状の覚え方・語呂合わせ
多発性骨髄腫の症状はCRABで覚えることができる。
・高Ca血症(Calcium elevation)
骨から溶け出したカルシウムが血液中に流れ、高Ca血症となる。食欲不振、嘔気、意識障害が起こる。
・腎障害(Renal dysfunction)
増加したM蛋白は糸球体に沈着し、腎臓の機能が低下するため腎不全になる。そのため体がむくみやすくなる。
・貧血(Anemia)
骨髄腫細胞が増加すると上手く造血できなくなるので貧血になる。めまい、立ち眩み、全身倦怠感、動悸、息切れ、血小板の減少による出血症状が起こる。
・骨障害(Bone lesion)
多発性骨髄腫では骨が溶けてもろくなる。そのため腰痛、背部痛、病的骨折が起こる。
以上、頭文字をまとめるとCRABとなる。
多発性骨髄腫→タコ→海産物→カニ(CRAB)のイメージで覚えるとよい。
CRABOで覚えてもよい
また、その他の症状(Other)を加えてCRABOと呼ぶこともある。
・その他の症状(Other)
CRABの他にはアミロイドーシスによる臓器機能の低下、過粘稠度症候群による意識障害、気道感染、発熱の症状がある。